バ畜だからといって、働くのが好きなわけではない。
先日、アルバイトの意義に関して思うことを述べた。そこに書いた通り私はアルバイトは非常に有意義なものと考えているし、実際現在でも(厳密には「アルバイト」の形式ではないにしろ)続けている。
しかし、だからといってアルバイトが楽しいとは思わない。また、仮にアルバイトをする必要のない環境に置かれたら、絶対したくないと思う。私の大好きな()金が出るのに、である。
一方私は、アルバイトではなく委員会やサークルのための活動などの「無償労働」と言われるような仕事なら進んでやることがある。私の大好きな()金が出ないのに、である。
これはなぜだろう。
以前私が考えついた1つの理由は、こうだ。「重大な責任の有無」、これが大きいというものである。
というのも、アルバイトは「労働の対価として金銭を受ける」ものであるため、金銭を受けるのに相応の労働が必然的に求められ、その際にそれをこなすという責務が生じるというものである。その責任がのしかかるがゆえに、大変になってやりたくない、というのだ。
たしかに一理あるかもしれない。少なくともこれを考えついた当時の私は、一理あると思っていた。
しかし、委員会の仕事などは無償ながら重大な責任が伴う。金銭という責任の証拠がなくとも、「誓約書」などがあるはずだ。でも私は委員会の仕事は(特に自身に責任がのしかかるものについては)腰を入れて取り組むはずだ。じゃあ違うのか。
次に考えついたのが「周りに親密な人がいないから」である。
サークルや委員会の仕事は、周りが仲良い人ばかりだから気が楽である。一方アルバイトでは決して親密とは言えない上司や同僚がいるかもしれないし、ほぼ初対面の客を相手にする。だから緊張した状態で仕事に取り組まねばならず、疲れるから嫌だということである。
わかる。たしかに仕事に臨む時の「やってやるぞ!」って感じは、アルバイトとサークル・委員会では異なる。
しかし、私のつい最近までの職場であったコンビニはフレンドリーだったし、客も固定客が多いため見慣れた顔がよく登場する。でも仕事は面倒だった。これもちょっと違うのか。
次、「自由が制限される」。
アルバイトでは規則が定められており、例えば勤務中のスマホ使用などが禁じられる。そのためできることが少なくなり、窮屈に感じるというものだ。また、シフトがガヂガチに定められているというのもそうだ。
その通りだ。そりゃ常に自分の好きなように(…ってのはちょっと言い過ぎかもしれないけど)できる環境の方がいいもの。
しかし、例えば私が現在おこなっている配達は、途中どれだけ休憩を入れても大丈夫だし、しっかりと配達さえできればOKだ。それにいつやってもいつやらなくても自由。でも若干面倒だ。…少し違うというのか?
そして「忙しいかどうか」。
アルバイトは金が発生する分、仕事が忙し目なのかもしれない。
…いや、委員会やサークルの業務だって非常に忙しくなり得る。むしろ一部のアルバイトは全く忙しくないのでは?
…全てそれっぽかったが、少しずつ違った。それではこれらを、少し工夫してまとめてみるとどうなるか。「アルバイトは、自身が責任を持って少なくない仕事を行う相手が必ずしも特定の親密な人ではなく、またその時間や空間が他の力により定められているから、嫌に感じる」というものである。
そういうことか。たしかに。
いくら以上のような言い訳を考えようと、私だってバイトから逃れることはほぼ不可能に近い。でも、こうやって「アルバイトをしたくない理由」がわかると、これからの自分とアルバイトとの付き合い方を考えるのに役立つかもしれない。