どこかの元T大生の思考

不定期です。旅行と考えることが好きな元T大生が、たまーに駄文を公開します。旅の記録を語る[旅]、何かに対する見解や主張をぶつける[論]、自分の生き方について思いを巡らせる[憂]、趣味などについて書き散らす[雑]の4つのカテゴリーで。

[憂6]大学の団体での「敬語を使う相手」

年上が後輩? 同期が違う学年? 誰に敬語使う? 難しい。

 

 

 

今回は、本来書く予定だった記事から大幅に変更してお送りする。

[論11]で「組織のあり方」について述べたが、どこの組織においても敬語の使用を伴う「上下関係」というものが存在する。

utok-travelandthinking.hatenablog.com

これが大学の中での団体だと一筋縄でいかないんじゃないかな、と思うことがある。そしてその中でもどかしさやジレンマを感じることもある。

以下「上下関係」という言葉は「敬語の方向」というくらいの意味合いで、権力とかが必ずしも絡まない広義の意味で使おうと思う。

 

 

敬語が絡む「上下関係」というと、中学や高校では「年齢による先輩後輩の関係」だろう。一方、社会人になると「年齢によらない上司と部下の関係」だろう。その狭間にある大学、ここではどっちの上下関係も存在するのではないだろうか。だからややこしいのではないか。

ちなみに大学の団体の上下関係、これの一番根本的なのは「期」だと思われる。

 

 

大学に入ると、同期・同学年が必ずしも同年代と限らないし、後輩が必ずしも年下と限らない。

例えば、浪人して入学する層が存在するため、中学や高校と違って同期(同学年)が自分より上の年齢だったり下の年齢だったりすることがある。中学や高校で年上に対し敬語を使うのに慣れていると、これを少し受け入れづらいように感じる。実際私だって東大に入学した当初、一浪の同期に対してタメ語を使うのに若干のためらいがあった、まあ今となっちゃ全然気にしてないけど。

とりわけこれ、お互いにもともと知り合いだったとしたら厄介だ。例えば高校の先輩が同期(同学年)になったら、タメ語は使いづらいだろう。私の場合は高校の先輩と大学で関わりがないため問題は生じないが、この状況に陥った人がどうしているのか気になるところだ。

これらの裏を返すと、浪人した人にとっては「先輩が自分と同じ年齢」という事態も生じるということだ。この状況はよく目にするが、基本的にみんな同じ年齢でも敬語を使っている。でも私はそれを側から見ていて、しっくりこない。だって同年齢に敬語使うのって、ちょっと変じゃん?

さて、同期が同学年だけならまだましだ。これが「同期に別学年がいる」となると少し厄介になる。だって、中学や高校の考えのままじゃ、上の学年の人って基本は敬語を使うものだから。私だってサークルの同期にひとつ上の学年の人がいるが、当初はタメ語で話そうか敬語で話そうか非常に悩んだ。今はタメ語だけど。

裏を返すと「先輩に同学年がいる」も生じうるということだ。これも厄介で、「基本的に同学年にはタメ語で接する」と「基本的に先輩は敬語で接する」がぶつかり合うのだ。ジレンマに陥る。

あと、極端な場合「後輩が年上」という状況なんかも生じる。これも厄介だ。私も委員会において年上の後輩(1年生)がおり、彼は私に対して敬語を使うし私は彼に対してタメ語を使うのだが、年上に一方的に敬語を使われる状況はまだ慣れない。一方でサークルでは年上の後輩(ただし一留の4年生)がおり、彼とはお互いに敬語を使う関係にある。使い分けには「学年の上下」が絡むのかもしれないが、それでも「後輩」に敬語を使うのは変な気もする。

「年齢が上」「学年が上」「期が上」に対して敬語を使うかどうか、これが問題となるのだろう。中学や高校の時の感覚だと、この3つは基本的に同一で敬語を使うのが当然となるのだろう。しかし大学になると「時の歪み」が生じてねじれるため、一筋縄ではいかない。

 

 

ところで私は、大学2年生になってから新しいサークルに入った。つまり、同期がひとつ下の学年になり、先輩に同じ学年がいるということだ。

ここで私自身は、同期にはタメ語で接して欲しいと思っている。同期男子に浪人が多いことを使って「男子11人で5番目に若いぞ!」など言うくらいだ。しかし現実はそう簡単にはいかない。一部の同期には敬語を使われる。ある同期は「学年が大事で、学年がひとつ上だと先輩と思っちゃうんですよ」というようなことを言っており、たしかに一理あるなと思った。私だって先述したように、3年上の学年の人(後輩)に敬語で接しているくらいだ。

また、自分と同学年の先輩に敬語を使うかは非常に悩んでいる。私は結局「東大の同学年はタメ語、他大の同学年は敬語」というよくわからない使い分けになり、そして敬語かタメ語かよくわからない言葉ばっか使うようにもなる。先輩(同学年、他大)には「タメ語でいいじゃん」って言われたけど、どうしようか悩ましい。これ、ハッキリさせたいよな。

敬語を使うかどうかの基準は人それぞれだし、「タメ語でいいよ」って言ってもそれを受け入れてくれるかは人それぞれだ。やっぱ難しい。

 

 

言ってしまえば、「1年のなんて誤差」だ。これは私自身にも、私に敬語を使う同期に対しても主張したい。

しかしこの言葉だけ切り取っても、二つの解釈ができてしまう。

例えば社会人になると、年齢関係なく上司と部下の関係が生じる。それを考えると、「年齢」の1年程度の差は上下関係に関係ないのではないか、ということになる。その組織で上の立場にあるか下の立場にあるか(大学の場合は期が上か期が下か)だけを問題にするのが適切なのではないか、ということだ。つまり、同学年・同年齢じゃなくても期が同じならタメ語を使うし、同学年・同年齢でも期が上なら敬語を使うということだ。

一方「その団体に入った年」の1年程度の差は上下関係に関係ないのではないか、ということも言える。そうすると、中高における「上下関係」のイメージとなる学年・年齢が、期と比べて重視されかねない。

…正直、「先輩後輩関係なく皆がタメ語を使い合う」が根本的な解決策なんだろうけど、難しいよね。

 

 

結局、結論は出ない。とりあえず「サークル同期には私に敬語を使わないで欲しい」「私は敬語を使う相手の基準は今のままでいい」と思うしかない。

敬語を使う相手、敬語を使われる相手。最適解を探していきたい。